御堂岡啓昭氏と南京事件まとめ
まとめタイトルの改題について
御堂岡啓昭氏「南京虐殺はなかった」「民間人を一斉に30万人殺せるはずがない」
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【南京事件否定】御堂岡啓昭氏「民間人を一斉に30万人殺せるはずがない」
に改題した。
括弧付きの「南京虐殺はなかった」という表記は御堂岡氏の発言引用のような誤解を招くので。
御堂岡氏は最初のまとめタイトルに対し（？）「（南京事件）なかったカテゴリ」に入れられたと不満を述べている。氏の発言は否定派に分類されるものだが、本人にその自覚はないようだ。
被害者数30万人はありえない、という数の否定から事件（虐殺）そのものを否定するところに持っていくのが否定派の常套手段で、これは河村名古屋市長発言を擁護する際に石原慎太郎東京都知事も使っている。
(石原都知事は24日の会見で)「「当時あれだけの装備しかない日本軍が、あれだけの期間に（中国が主張する）４０万人を物理的に殺せるわけがない」と述べ、大量虐殺はなかったとの認識を示した」
（石原都知事は30万をさらに上乗せして40万と述べている。ワラ人形は大きいほど叩きやすい。）
御堂岡氏の発言は21日だから、石原都知事の論法を3日先取りしていたことになる。
そして、当事者である河村市長も27日になって、（報道によって誤解された、南京事件を否定したのではなく）「３０万人とされるような組織的な大虐殺はなかったのではないかという趣旨だった」と釈明した。
河村・名古屋市長：南京事件否定発言 事態収拾は困難 撤回ないと強調、「誤解された」繰り返す
石原都知事の擁護論や河村市長の弁明が、数日前の御堂岡氏のツイートを後追いしているように見えるのは、都知事や市長が御堂岡氏の論をパクったから。ではなくｗ 南京事件否定派の定番論法だからだろう。
「将校の日本刀で」など、御堂岡氏の発言は「なかったカテゴリ」「否定派」というより斜め下のトンデモ珍説なんだが、それについては後述。
南京事件まとめを作成した意図
御堂岡氏の南京事件に関する発言をTogetterにまとめたのは、御堂岡氏を非難したり無知を笑ったりするためではない。本件には御堂岡氏の特徴がよく現われており、サンプルとして好適だからだ。
御堂岡氏の特徴
- 異常な知ったかぶり
- 素人以下の知識しかないのに専門家ぶってハッタリ連発
- 反論ではなく人格攻撃・レッテル貼りで応える
- 心の病気を持ち出す（「被害妄想」、「認知」がどうのこうの）（後述）
御堂岡氏の南京事件に関する発言に対するツッコミ
Togetter「まとめ」では意見は控えたが、ここは個人ブログなので引用と共に私見も添えておく。
引用中の文字装飾（強調、赤字、紫字）は引用者による（可能な範囲で削除前のTogetterを再現）。
（河村市長発言に対する第一声）
「30万は日本刀や当時の兵器を少しでも知ってる人ならムリと分かる。原爆でもあったのか？」（Ani2525 2012/02/21 00:04:05）
（どうムリなのか、との問い掛けに対して）
「資料読んだら将校の日本刀でと書いてあるんですが。日本刀の性能を知っているとムリ」（Ani2525 2012/02/21 00:22:49）
この2つの発言だけでも、南京事件に関する御堂岡氏の知識のほどがわかる。
「将校の日本刀」云々など、「百人斬り競争」と混同しているとしか思えない。
「あの期間で30万人殺すってどういうことかって、原爆や水爆ないとムリだし、都市機能がどうなるか考えれば一瞬でわかるのに・・・。（略）あらゆる資料をクロスチェックしたら、数千人は射殺されてたという説は認める」（Ani2525 2012/02/21 00:27:18）
「資料を読んだら将校の日本刀でと書いてある」とお間抜けツイートした5分後に「あらゆる資料をクロスチェックしたら、数千人は射殺されてたという説は認める」って。なんだこれｗ
御堂岡氏は、「被害者は数千人説」を認めているので自分は「（南京事件）否定派」ではない、という認識らしい。
どんな資料をクロスチェックしたら、こんな結論が出るのやら。
漫画家の小林よしのりは「当時の装備で一軍隊が30万人も殺すことなどできるわけがない。それだけの大量虐殺は原爆でも使わないと無理」（要約）という見解らしい。（参照→ 原爆なしでも大量虐殺は可能 - 南京事件FAQ - livedoor Wiki（ウィキ））
御堂岡氏の主張とそっくりだが、小林よしのりも「被害者は射殺された数千人説」で、「将校が日本刀で」のようなおかしな主張をしているのだろうか。
（日本兵は刀で斬っていたのか、との問いに対して）
「中国人が言うには、当時の中国人の確かな証言として、日本刀で日本刀の切れ味を将校が確かめ1000人斬りしていたそうです」（Ani2525 2012/02/21 00:58:05）
数千人射殺説は認める発言の30分後、また日本刀でとか言ってるし。
つまり、御堂岡氏は銃器と日本刀併用説？
で、やっぱり「百人斬り競争」と混同している。しかも、人数間違えて1000人なんて言ってる。
こんなデタラメなこと言いつつ、その根拠が「当時の中国人の確かな証言」って。どこが確かなんだか。
「30万とは広島長崎の原爆クラスの破壊兵器が当時あったというインチキになってしまいますよね。それほど日本人が無差別虐殺をしたのでしょうか？米軍だけです」（Ani2525 2012/02/23 03:54:48）
「戦争なら軍人だけを戦闘不能にするのは問題ありません。問題なのは原爆のような無差別大量民間人虐殺なのですが。それで30万人というのは日本人が原爆使ったという誇大な表現になっていますよね」（Ani2525 2012/02/23 05:16:32）
戦時で相手が軍人なら何をしてもいいなんてことはない。
民間人や数にこだわるのもおかしい。相手が軍人だろうが、人数が少なかろうが、虐殺は虐殺。許されることではない。
言うことがいちいちデタラメすぎる。
「どの併記（ママ）で民間人を一斉に30万人殺せるのか教えて下さい」（Ani2525 2012/02/23 06:22:57）
「３０万を言うのは賠償狙いの執拗な被害妄想」（Ani2525 2012/02/23 06:22:57）
「民間人を」「一斉に」「30万人」なんてトンデモ説は中国側だって主張してないはずだが？
御堂岡氏が妙に民間人にこだわるのは、氏の知識が小林よしのり『戦争論』しかないからだろうか。
小林よしのりも似たような論法を展開しているらしい。
否定派の中でも小林よしのりの論はかなり粗があるらしいが、御堂岡氏はそれをつまみ食いしてさらに斜め下に行っている？
＊なお、ネットではしばしば、「中国が主張する南京大虐殺とは３０万市民の虐殺のことである」という勘違いを目にします。「南京軍事法廷判決」にも明らかな通り、中国側主張は「捕虜及び非戦闘員」の殺害であり、明らかに「軍人」も含むものなのですが。
なお小林氏は、「南京事件」を論ずる上で、「民間人殺害」のみに的を絞り、「南京虐殺」のもう一つの大きな構成要素である「捕虜殺害」を全く無視しています。 これについては、日本側の山のような「一次史料」「二次史料」で確認することができますので、「南京虐殺があったと断定し得る証拠は全く提出されていない」などという暴論は、間違っても口に出せないはずなのですが。
最後に、「まとめ」の締めにも書いたが、大事な事なのであらためて記しておく。
「南京事件が無かったという人など殆んどいないのに、なかったというカテゴリに入れ、よくわからない認知をしてレスをする方が非常におかしいので、困って対応止めにしてしまいました。」（Ani2525 2012/02/23 20:01:20）
河村名古屋市長が「南京事件は無かった」と発言したから騒動に発展しているのだが。
また、御堂岡氏の一連の発言は上で述べたように典型的な「否定派」の論法なのだが。
そんなことさえ理解していないお粗末な御堂岡氏であった。
御堂岡氏の特徴：心の病気を持ち出す
「メタ認知問題？正しいの思い込みのもとで３０万の大量虐殺数を押し付けたり」（Ani2525 2012/02/23 15:05:15）
「おそらく軽い症状と考えています、早めの心療内科での検査か、ネットを離れて農作業など実体験で体を動かしてリアルの人間とコミュニケーションすることをお勧めします」（Ani2525 2012/02/23 15:06:48）
御堂岡氏の発言だけではわかりにくいが、Togetter「まとめ」で他の人の発言を見れば、誰も御堂岡氏に「３０万の大量虐殺数を押し付け」たりしていないことがわかる（否定する根拠は問いかけているが）。
そもそも発端の河村市長発言にも30万などという数はない（名古屋を表敬訪問した中国・南京市の委員たちも言っていない。）
30万の言い出しっぺは御堂岡氏自身である。
根拠を問われたり反論されると、御堂岡氏は誰も言っていない主張を「押し付け」られていると感じるのだろうか。脳内の誰かと一人で議論して、それを外部の声と認識している？
とすれば、「認知」に問題があるのは御堂岡氏の方だろう。
